第2回全国ムスリムミーティング、日本におけるハラールおよびムスリムコミュニティについての共同声明発表

第2回全国ムスリムミーティング、共同声明を発表
~日本におけるハラールおよびムスリムコミュニティに関して~

慶應義塾大学SFC研究所イスラーム研究・ラボ(代表:奥田敦総合政策学部教授)は、平成27年度から2か年に渡って神奈川県との協働事業「ムスリム接遇人材育成プログラム」を実施しています。

2016年8月6日(土)、同事業の一環として、第2回全国ムスリムミーティングが慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスにて開催され、ハラールおよびムスリムコミュニティについて議論を行いました。その中で、接遇人材育成の基礎にもなる共生社会の在り方に関する共同声明文を、同ラボ代表奥田教授の名前でまとめました。また今後、研究と議論を深める場として「日本イスラーム学術会議」が設立されることになりました。


بسم الله الرحمن الرحيم

第2回全国ムスリムミーティング共同声明文

● ヒロシマ原爆投下から71年の日に際し、改めてイスラームが平和を希求する教えであることを宣言する。人々の日常と平和を脅かすいかなる暴力も、イスラームの教えとは相容れないことを確認する。

●ムスリム(イスラーム教徒)に平和の価値を教えるのがイスラームであり、その具体的な行為が、唯一なる創造主アッラーに対する祈りである。祈りはいわゆる礼拝行為に限らず、日々の善行の積み重ねでもある。地道な努力で平和を守り続けてきた人々とともに平和の祈りを捧げたい。

●「ハラール」や「ハラル」とは、ムスリムのためだけの宗教的な戒律ではなく、全人類が、現世のみならず、死後においてもまた幸せになるための規準である。商業主義的でごく一部の限られた者の利益にしかならないような活動や、ムスリムと信者ではない人々との間に新たに壁を築くような行いを強く非難する。

●事物の原則は許容であり、聖典クルアーンと預言者ムハンマドの言行であるスンナに明確な根拠がない限りハラーム(禁止)とはされない。ハラール認証(マーク)がなくとも、ムスリム消費者が日本で摂ることのできる飲食物は数多く存在する。

●ハラールとハラームを決定できるのは、至高なるアッラーだけである。ムスリムは、ハラール認証の有無にとらわれることなく個々人の判断で商品やサービスの選択を行うべきである。日本国内では、たとえば原材料表示やピクトグラム等による情報提供があれば判断を行うことが十分可能であるため、ハラール認証は原則として不要であると言える。

●ジハードを、「価値観や宗教の違いを超えて、良好な関係を築くためのよい言葉とよい態度と叡智による不断の努力」とする。一人一人のムスリムは、アッラーの下僕であることを強く自覚し、自らの欲望に対して戦うとともに、周囲との良好な関係を築こうと努力することが求められる。

●平和を愛し、信仰の違いにかかわらず、平和裏の共生関係を築くべく、教えと経験の両面から研究と協議を行うための実践的な学びの場として、「日本イスラーム学術会議」を、慶應義塾大学SFC 研究所イスラーム研究・ラボに設立し、情報の発信と共有に努める。

 

2016年8月6日

慶應義塾大学SFC 研究所イスラーム研究・ラボ代表

慶應義塾大学総合政策学部教授 奥田 敦


 

お問い合わせ先

慶應義塾大学SFC研究所イスラーム研究・ラボ E-mail: islamlab_sfc@googlegroups.com

慶應義塾大学SFC研究所イスラーム研究・ラボ 代表 奥田 敦 E-mail: assalam@sfc.keio.ac.jp

 

プレスリリース

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慶應義塾大学SFC研究所

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