アラビヤ語

 アラビヤ語は、西アジア、北アフリカを中心に約2 億5 千万人以上の使用人口をもつ世界第6 の言語です。パレスチナの悲しみもイラクの痛みも、アラブ民衆の叫びも、また家族の幸せを願う中東のごく普通の人々の思いも、あるいは、彼らが古来より育んできた人生や人類社会に対する深い叡智もすべてこの言語が伝えてくれます。
 ここのところ、アラブ民衆革命と言われる動きの報道を中心に、テレビのニュースの字幕でアラビヤ語を
見ることが珍しくなくなりましたが、そうして伝えられるニュースによって日本とアラブ・イスラームの世
界の距離は縮まるどころか、かえって広がっているのではないでしょうか。そうしたニュースは、テロやテ
ロに対する戦いによる殺戮に関するものが大半を占め、中東に対して恐怖や嫌悪は覚えても、好感や親しみ
を持つ人はまずいないと思われるからです。それらのニュースは現実のほんの一部を著しく誇張してしまい
ます。そうやって伝えられるもの以外にもわれわれは眼を開かなければなりません。そのためにはアラビヤ
語を通じて直接尋ねる必要があります。そうしなければ、中東和平も、彼らの文化・社会・歴史も、またイ
スラームの真実も語ることができません。
 日本人にとってアラビヤ語は、文字、文法、語彙、発音のすべての面で難解です。SFCでもアラブから
の留学生の数が少しずつ増えてきてはいますが、街中でアラビヤ語を聞き、看板に文字を見かけることもま
ずありません。そこで、このコースでは、自分の足で出かけ眼と耳と言葉で確かめてくる現地主義を掲げます。
 シリアのアレッポ大学の協力によって、インテンシブ1 終了後直ちにインテンシブ2 として現地研修(春休
み・4 単位)の履修ができます。コースには家庭教師による個別指導や教室から出て行う少人数グループワー
クも組み入れてあります。現地研修には、中上級者用も用意されています。SFCのアラビヤ語では、現地
の文化、社会にどっぷりとつかりながら、アラビヤ語を身につけることができます。
 アラビヤ語の習得は、以下に説明するように、SFCで扱われている研究や問題の領域の広さに相応しい実
に様々な効用をもたらします。一見非常にローカルに見えるアラビヤ語ですが、その一方でユニバーサルな広
がりを持つ言葉でもあります。ひとりでも多くの皆さんがわれわれのコースで学ばれることを期待します。

(『KEIO SFC GUIDE 2012 vol.2 言語コミュニケーション科目履修案内』より抜粋)

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