慶應義塾大学SFC奥田敦研究会

Prof. Atsushi OKUDA's Laboratory for Arabic Islamic Studies

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教材開発について

アラブ・イスラーム圏の研究と交流活動を行う際には、アラビヤ語は不可欠なツールです。アラビヤ語を知らなければ、アラビヤ語圏に住む人々が生きる現実も、彼らが信じるイスラームも、直接訪ねることができません。

しかしながら、日本では実用的なアラビヤ語の教科書や辞書は英語やフランス語といった欧米諸語の教科書や辞書と比べると大変少なく、かつ発展途上です。そこで奥田研では独自に、より効率的でより一貫的で総合的なアラビヤ語の教材、教育方法を開発しています。

「作りながら学ぶ・学びながら作る」

こうした活動の根底には「作りながら学ぶ・学びながら作る」というモットーがあります。

「作りながら学ぶ」とは、アラビヤ語の教材や教育方法が発展途上であるなら、それらを自分たちで作りながら、アラビヤ語を学んでいこうということであり、「学びながら作る」とは、そうして培ったアラビヤ語力を生かしてより良いアラビヤ語教材や教育方法を作っていこうということです。

 

『マドハル』(ベーシック)   『イクラァ』(インテンシブ1) 『サビール』(インテンシブ3

 

教材の開発とヴァージョンアップ

教材については、奥田先生の監修の下、現行の教科書の問題点を分析した上で、学生が現地で必要になるアラビヤ語の表現を盛り込みつつ、継続的にヴァージョンアップさせています。また、シリアのアレッポ大学学術交流日本センターなどの現地の拠点で、アラビヤ語ネイティブの先生方の協力を得ながらの改訂作業も随時行っております。そのような教科書として現時点では、ベーシックの教科書『マドハル』、インテンシブ1の教科書『イクラァ』、インテンシブ3の教科書『サビール』があります。またチャート式の文法ハンドブック『ジャダーウィル』(奥田敦著)もこのプロジェクトから生まれました。

さらに、非常に複雑な活用をする、アラビヤ語の動詞のすべてのパターンを網羅した、中級者向け副教材『アフアール』の試作版が完成しています。

これらの教科書を構成しているスキットの映像もシリアやレバノンなど現地で、自分たちの手で撮影しています。

中級者向け副教材『アフアール』(試作版)

 

チューター制度

教育方法の開発について特筆しておきたいのが、5年目を迎えるチューター制度です。この制度では、インテンシブ3を修了した学生がチューターとなって、3~5人のベーシック履修者を受け持ち、少人数で授業を行います。

アラビヤ語のベーシックのクラスは週に2コマありますが、そのうち1コマでこのチューターによる授業を実施しています。

このチューター制度では、学生一人ひとりに合わせた指導による、学習事項の確かな定着を目指しています。また、チューター制度はチューター自身のアラビヤ語の基礎の確認の場にもなっています。


チューター授業の様子
 

さらなる進化へ

SFCのアラビヤ語コースにおいては学生一人ひとりの、アラビヤ語をより深く学ぼうとする真摯な気持ちが、アラビヤ語教育のさらなる進化への原動力となります。学生一人ひとりが「学びながら作る・作りながら学ぶ」というモットーを踏まえて活動に携わることが求められているのです。奥田研では、こうした活動の継続によって、より効率的で一貫的でかつ総合的なアラビヤ語教材と教育方法の開発を進めていきたいと考えています。